【哲学的スリラー】『デビルズ・アワー～3時33分～』人生は1本の紐のように直線ではなく何かに巻きつけるように回転し、近づいたり離れたりしている！

人生は1本の紐のように直線ではなく何かに巻きつけるように回転し、近づいたり離れたりしている・・・哲学的スリラードラマ！

『デビルズ・アワー～3時33分～』（英題: The Devil’s Hour）は、トム・モランが作成し、スティーヴン・モファットが自身の制作会社ハーツウッド・フィルムズを通じてエグゼクティブ・プロデューサーを務めたイギリスのスリラードラマのテレビシリーズ。

ピーター・キャパルディ、ジェシカ・レイン主演、全6話の手に汗握るサイコスリラーで、2022年10月28日からAmazon Prime Videoで配信されている。

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ソーソシャルワーカーとして、虐待を受けている子供などを保護する仕事をしているルーシー・チェンバーズ（ジェシカ・レイン）は、8歳の一人息子、アイザック（ベンジャミン・チヴァーズ）と暮している。

息子のアイザックは、他の子供とは違い、感情を示さず普通の人には見えないものが見えている。

アイザックを精一杯愛して育てるルーシーだが、アイザックの存在が夫マイク（フィル・ダンスター）との間に溝を作り、2人は、別居をしていた。

ルーシーは、笑わない・怒らない・泣かないなど、感情を一切表に出さない症状を抱えている息子の事で手一杯。

また、ルーシーの母親シルビア（バーバラ・マーテン）は、認知症と統合失調症を患っており、毎晩3時33分になると奇妙な怖い夢を見ては目を覚ます。

毎日、午前３時33分ちょうどに目が覚めてしまうルーシーは、長い間、不可解な現象に苦しみながら日々を暮らしていた。

そんな生活の中、殺人事件が起き、息子も行方不明になってしまう。

さらに、自分がまだ体験していないはずの記憶を持っていることに気付いたルーシーは、殺人犯であろうギデオン・シェファード（ピーター・カパルディ）について警部ディロン（ニケシュ・パテル）と一緒に捜査していく。

ルーシーの見る悪夢とデジャブが周りで起きる事件とリンクしていき、意外な事実が明らかになる。

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話の中心は、不可解なビジョンがたまに見えるルーシーと感情がほとんどない息子のアイザックが連続殺人事件に巻き込まれていくサイコスリラーだが、それは、このストーリー全体の前ぶりであり、最後第6話で一気にそれまでの謎が明かされていき、全然違う話になっていく。

ルーシーの予知夢やデジャブ、アイザックやシルビアの妄想的なものがどのように説明されるのだろうと期待させる・・・とてもおもしろいドラマであり、全6話というのも見やすい。

一方で、当ドラマ『デビルズ・アワー～3時33分～』自体は、犯罪のトリックや動機を推理して楽しむドラマでではなく、超常現象的な前世と現世が重複により、様々な事件が起こっていることの理解を促されていく。

人生を1本の紐に例え、それは、直線ではなく、何かに巻きつけるように回転し、近づいたり離れたりしている。

そのため近くの紐の様子が見える・・・ギデオンのこの言葉が、このドラマをよく言い表している。

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