【Disney+配信映画『ブルーザー（原題：Bruiser）』】14歳のダリアス少年の成長を描いたヒューマンドラマ

父親、家族、喧嘩の影響について考えさせてくれるマイルス ウォーレン監督の熱烈な長編デビュー作。

14歳のダリアス（ジャリン・ホール）には、腹立たしいことがいろいろとあった。

両親のマルコム（シャミアー・アンダーソン）とモニカ（シネル・アゾロ）は、ダリアスを比較的恵まれた子供たちばかりが学ぶ私立学校に通わせている。

同級生たちは、ギリシャへの夏休みを楽しみにしているが、いざ休みになると、ダリアスは、新しい自転車を買う余裕もなく、白人の子供たちにからかわれる惨めな自分の生活に戻らねばならない。

ダリアスは、共感してほしいのだが、自動車販売員の父親は厳しくて、しばしば取り乱してしまう。

ダリアスが自分より良い教育を受けられるように、マルコムがどれだけお金を稼ぎ、奨学金を手配しているかを、少年は当然のこととして受け止めているのだ。

これは、映画「ブルーザー」では、そこのところがよく表現されているが、多くの人が見落としているアメリカンドリームの持つ微妙なところである。

アメリカでは、成功は可能だが、それは長い時間をかけて実現されること。

親は、子供にもっと楽な生活をさせたいと願うが、快適な生活を手に入れるには、何世代もかかることもある。

ダリアスは、金持ちの同級生に気を取られ、自分がどれだけ恵まれているかに気づいていない。

そのうえ、殴られるのにもうんざりしている。

14歳の夏、ダリアス (ジャリン ホール) は、一匹狼の謎の放浪者 ポーター（トレヴァンテ・ローズ）と出会う。

ダリアスは、一人でさまよいたところ・・そこで彼は、ボートに住むポーター を発見する。

そして、夏休みの間、14歳のダリアスは、厳格な父マルコムや、謎の放浪者ポーターとの波乱に満ちた交流を通して、男らしさの限界を探っていく。

ダリアスは、「自分の身は自分で守りたい」と主張するが、それを教えてくれるのは、地元の子供たちのたまり場「ジョンハウス」の裏で偶然出会った筋肉質の流れ者、ポーターだけだった。

ダリアスは、ポーターに、自分が欲しいもの「自信と強さ」、そしておそらく「自立」を見いだし、この超男性的な大人を父親代わりのように受け入れるが、実はこの男が自分の実父だとは（ネタバレ注意）気づいていないのである。

ポーターには、すぐにダリアスが誰であるかが分かり、この2人のキャラクターがすぐに、しかし異常なほど結びついていくことになっていく。

２人の出会いが偶然の出会いよりもはるかに大きなものであることが判明するにつれて、2人はより複雑な歴史を伴う絆を形成し始めます。

ダリアスは、父のマルコムのやり方に腹を立て、親の反対を無視してこっそりポーターと時間を過ごしながら、得られる指導を受けてきた。

この映画の夢のようなオープニングショットは、3人が草の上に寝そべっているもので、その時点ではそれを解釈することはできないが、クライマックスでダリウスの父親2人（マルコムとポーター）が、どちらがこの子・ダリアスを育てるかで対立するまで、展開していく。

この映画は、ポーターに捨てられたダリアスの家族がどのように再建されたかを時間をかけて明らかにするが、ウォーレンと共同脚本のベン・メディナはすべての答えを提供することはない・・・その方がより現実的だと話している。

この映画では、マルコムとポーターが少年を育てるライバルとして設定されている。

Disney+で2023年2月24日から配信。

映画批評サイト「ロッテントマト」のTOMATO-METER(2023.02現在）

Rotten Tomatoes

Bruiser

https://www.rottentomatoes.com/m/bruiser_2022

14-year-old Darious explores the boundaries of his manhood with Malcolm, his strict but loving father, and Porter, a charismatic drifter. When Darious learns Porter's true identity, he is thrust into a conflict between the two men.

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