【コメディ＆感動ドラマ『ユニークライフ（原題：Atypical）』】自閉症スペクトラム症を持つ高校生のサムの愛と成長、それを支える家族を描いたコメディドラマ！

１話約30分程度の8話構成（４シーズンで全38話）なのでサクッと見ることができ、内容もコメディ要素が多く笑えて楽しい作品になっている。

自閉症スペクトラム症を持つ高校3年生のサム・ガードナーは、大きな音やコミニュケーションを取るのが苦手。

また、サムは、南極とペンギンが大好きで、話の例えにもそれらを用いて話したりする。

どこか『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌(2022年製作の韓国ドラマ)』のウ・ヨンウに似ているところがあり、もしかして『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』は、『ユニークライフ 』をヒントにして制作されたのでは・・・と感じる。

そして、サムは、いつも持ち歩いているノートに覚えたことをメモしたり、絵を描くのがとても得意な少年だ。

真っ直ぐな性格から、思ったことをそのまま口にして周囲を困らせることもあるすが、サムには全く悪気がないためそんな周囲の反応に混乱することも。

そんな時、カウンセラーのジュリア・ササキ（エイミー・オクダ）は、いつも大好きな南極とペンギンのことばかり話すサムにそろそろ恋人を作るよう勧める。

18歳になった自閉症スペクトラムのサムにとって、恋愛は未知の世界だが、セラピストのジュリアに「自閉症の人も恋人を見つけてる」と背中を押されたサムは恋人探しを始める。

サムは、恋人を作ることを決意するが、サムが大好きなのは26歳のカウンセラーであるジュリア。

サムの悩みを知った妹のケイシーは、面白がり、出会い系サイトにサムを登録する。

子離れできない母のエルサは、「まだ早い」と反対し、恋愛を勧めたジュリアに抗議する。

興味の対象が「ペンギン」と「南極」のサムは、女性を知るため、誰よりも賢いとサムが思ってる親友のザヒードにアドバイスを受ける。

サムに視線を送るバイト先の客を誘うことに成功するものの、サムの抱える事情を知らない女性は罵声を浴びせる。

落ち込むサムに、父のダグは「恋人はありのままのお前を好きになってくれる人がいい」と励ました。

父の言葉を真面目に受け止めたサムは、ジュリアがその相手だと考える。

『自閉症スペクトラムのサムが恋愛について学ぶ』というところから始まるドラマだが、テーマは、サムが自分の人生を歩き始める成長物語となっている。

自閉症スペクトラム障害という重くなりがちなテーマを扱いながらも、明るく愉快なコメディタッチで家族愛を愉快に表現していおり、ユーモアたっぷりで描いた『ユニークライフ 』。

自閉症スペクトラム症ならではの「サムの普通」と「世間の普通」の狭間にあって奮闘しながらも、普通の感覚で物事を捉えて判断できないサムの言動は、とにかく天然ボケの域を超えてくる。

しかし、本人は、人を笑わそうと思ってやっているのではなく、自閉症スペクトラム障害を抱えている彼がすることだけに、観ている私も「笑ってはいけない…」と思いつつも、どうにも笑いを抑えること出来ないのだ。

おそらく、この新感覚のユーモアは、製作チームの狙いどころだと思うのだが、全く常識やTPOに捕らわれることなく自由に行動するサムを見ていると、羨ましく思えてくるから不思議である。

また、そんなサムの面倒を見る姉ケイシーや息子の自立に戸惑う母親のエルサ、幼少時は打ち解けられないでいた父親ダグとの絆など、サムを取り巻く家族関係もユーモアたっぷり、かつ感動的に描かれている。

笑いながらサクサク観られて緩い気持ちで見つつも、じんわり涙ぐんでしまうエピソードも多く、苦悩しながら壁を乗り越え前進するサムの姿に感動する作品だ！

『ユニークライフ 』は、マイケル･パトリック･ジャンが監督を務めたドラマシリーズ。

マイケル･パトリック･ジャン監督は、1994年に公開された「わたしが美しくなった100の秘密」で映画監督デビューし、公開直後から世界中で高い評価を得た。

そのマイケル･パトリック･ジャン監督の第3作目で初のドラマ作品が『ユニークライフ 』。

みんなの期待を集めた作品といって良いユニークで楽しめる作品となっている。

主人公は、キーア･ギルクリストが演じており、その他にマイケル･ラパポートやジェニファー･ジェイソン･リーなどが出演している。

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